仏事の雑学② 〜 仏像の分類

以前、掲載した「阿弥陀さまとお釈迦さま」というブログの中で、ともに仏教の中の最高位とされる如来(にょらい)といわれる仏さまですねと紹介したところ引き続き、「仏さまに種類や位があるんですか?」といったご質問をいただきました。できる限りお答えしていこうと思います。

仏さまの種類を述べることは、日本の仏教においては文字通り「仏さまの像」である仏像の種類を分類して述べたほうがわかりやすいようですね。

如来(にょらい)〈悟りをひらいた仏〉
ー 修行の末に悟りをひらかれた仏さまのこと。質素な修行僧の身なりをしているのが特徴。釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来、大日如来などがあります。

菩薩(ぼさつ)〈慈悲で人々を導く仏〉
ー 悟りをひらくための修行をしながら、同時に人々を救済する仏さまのこと。装飾品を身につけて穏やかにほほ笑む優美な姿が特徴。観音菩薩、地蔵菩薩、千手観音菩薩、十一面観音菩薩などがあります。

明王(みょうおう)〈怒りの表情で導く仏〉
ー 密教特有の仏像で「大日如来の化身」たちとのこと。厳しく恐しい姿で叱り、仏の教えを説きます。不動明王、孔雀明王、愛染明王などがあります。

天〈古代インドや異教の神々〉
ー 仏教がとり込んだ、古代インドやヒンドゥー教の神々のこと。仏の教えを広めることや、信者を守護することが主な役割です。梵天、帝釈天、金剛力士、四天王などがあります。

その他
ー ほかにブッダの弟子たちや宗祖、高僧、日本の神々と融合した仏もあります。

仏教が日本に伝来したとき、仏像は釈迦如来像だけでした。やがて仏教が様々に伝えられ多くの宗派に分かれ、時代とともに仏像は阿弥陀如来、薬師如来、観音菩薩、地蔵菩薩と増えていったようですね。日本には多くの種類の仏像があるといわれます。そして共通しているのは人と仏像が「願う」「願いを聞く」というご縁で結ばれていることといえそうです。

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