AI

スマホで知らない事柄を調べようと検索してみると、いつの頃からか「AIによる概要」として瞬く間にその解説文が出てきます。まことにわかりやすく丁寧であり「なんとAIとは賢いものか」と感心するばかりです。最新のテクノロジーにはめっぽう疎い者でも、こうして知らず知らずのうちにAIの恩恵を賜っている。まことにありがたいことであります。その一方で、

ー ディカプリオは、ネットを騒がせる「AIが生成した有名歌手のマッシュアップ楽曲」を例に挙げ、その危うさを次のように表現した。「聴いた瞬間は『素晴らしい、かっこいい』と思うでしょう。しかし、それは一時の話題として消費され、インターネットのゴミの海へと消えていくだけです。そこには魂を繋ぎ止める『錨(いかり)』がない。どれほど見事な技術であっても、そこには人間性が欠如しているのです」

これは先日、ふと目にしたネット記事の一文です。ハッとしました。それは私自身、彼と同じような感覚を覚えたことがあるからですね。以前、AIを駆使して美空ひばりさんの歌声と姿を再現して新曲が発表されたことがあります。それはまさにひばりさんそのもの。すごい!と思いながらも、どこか違和感、虚無感を感じてしまう。この感覚、ディカプリオのいう「魂を繋ぎ止める錨がない」とはどういうことなのでしょうか。

このことは、美空ひばりさんの生前を知るファンの方々が一番わかっているに違いありません。どんなに故人を精密に再現したところで、ファンが愛したひばりさんはそこにはいない。それならば、真っ赤なドレスで「愛燦燦」を熱唱する生前の彼女の姿を観るほうがどんなに感動を覚えるものか。

AI技術がこの先どんなに進歩したとしても、美空ひばりさんがあの時代に「生きていた」という感動と感謝。この思いを超えることはあり得ないのでしょう。

『 鮎川さんとシーナがいなくなったことは大したことじゃない。“いた”ってことがすごいんだ 』

- 甲本ヒロト

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