『 そういう身の丈で暮らすことで、リアリティーがね、出てくるのね。シンガーソングライターとしてアタシは大事なことだと思ってるし、生活を楽しむことも、テーブルセッティングとかお料理とか、そういうのもねぇ、全部音楽につながってる生活です 』
アーティスト松任谷由実さんが40枚目となるオリジナルアルバム「Wormhole / Yumi Arai」を11月18日に発売したというネット記事がありました。そこにはデビューから53年、日本の音楽シーンの最前線で活躍されてきたユーミンの数々の偉業も紹介されており、なかでも眼を見張るのは1970年代から2020年代までの「6年代連続アルバム1位獲得」のギネス記録。いかに彼女の歌声が世代を超えて愛されたのかがよくわかりますね。
これだけの功績を残し名声を得たユーミンのこと、思う存分に悠々自適の優雅な私生活を送ってみえるのかと思いきや、インタビュー記事によれば「で、家事もやりますよ。ママチャリで前後にカゴ付けて、買い物行って。運べる量は限られてるし、夏なんかもうホント暑くて大変だから、海鮮モノやなんかは保冷バッグに保冷剤入れて? アレしたりしながらねぇ」とのこと。豪華絢爛なステージ上のユーミンからは想像もできないくらい私たち庶民と何ら変わらない慎ましい暮らしをされていることに驚かされます。そして彼女が続けて語ったのが冒頭の言葉です。
親鸞聖人の晩年の著書『自然法爾章(じねんほうにしょう)』の中で「無為自然(むいじねん)」という言葉があります。わかりやすくは「事実のありのまま」という意味でしょうか。私たち人間は煩悩があるために「このままでは嫌だ、もっと違う人生を生きる」と考えがちですが、そうではない。「我がまま」ではなく「ありのまま」を見る。まずは自分そのものを見ていこうと教えてくださる言葉です。
「ありのまま」のご自身を知り、身の丈で「生きている」ユーミンが書く楽曲だからこそ、聴く者は素直に共感を覚え、たくさんの元気をもらえるんでしょうね。そして松任谷由実さんの楽曲といえばタイトルも素晴らしいです。親鸞聖人も仰るかもしれません。
阿弥陀さまの無量の
『やさしさに包まれたなら』
阿弥陀さまのご慈悲と共に
『守ってあげたい』と。




