「泣きながらサンドイッチを食べる男性」
先日、たまたまX(旧ツイッター)の投稿動画にこのタイトルを見かけ、何気なしに動画再生してみますと何やら、夜遅くの電車内でネクタイ・スーツ姿のサラリーマンと思しき若い男性がベンチシートに腰掛けて、ぼんやりと正面を見つめながらパック入りのサンドイッチを頬ばっています。すると突然、男性が表情を歪めて泣き始め、やがて我に返りまたモグモグとサンドイッチを食べている。そんな20秒ほどの動画でした。
「何があった?」「可哀想」など多くのコメントが寄せられるほど、誰もが同情せずにはいられない、あまりにも気の毒な彼の様子です。この若い男性を元気付ける良い言葉はないものでしょうか。
映画やドラマでも「泣きながら食べる」シーンを描いた名作がいくつかあります。ジブリ作品『千と千尋の神隠し』では、疲れ果てた千尋がハクから渡されたおにぎりを食べながら大粒の涙を流します。邦画『糸』では、信頼する友人に裏切られたヒロインがシンガポールの日本料理店で泣きながらカツ丼を食べます。「不味い」と言いながらカツ丼をかき込む姿がとても印象的でした。
どちらのシーンも共通しているのは、主人公が泣きながら食べたあと、たくましく次の行動を起こしていることですね。このように悲しい苦しいという感情の極限状態にあって「それでも食べる」という行為は人間の生命力の力強さを表すものでもあります。
サンドイッチの彼にも伝えたい。
「君は前を向くためにサンドイッチで腹ごしらえをしているんだね。その食欲があればきっと困難は乗り越えられる」




