岐阜県人

書斎の本棚を眺めておりますと、ふと目に止まった一冊の本、タイトルが、

『出身県でわかる人柄の本』
(祖父江孝男氏 著、1993年 刊行)

表紙が色褪せた古い本、巻末をみると「第一版」とあります。自ら購入した記憶がないので、おそらく刊行当時の1993年頃に家族が本棚に置いたものか、あるいは知人からいただいたものに違いありません。

何やら興味を惹かれて表紙を開けるとカバーの返しに早速、

・威勢がよくて血気盛んな上州・群馬県人
・岡山県人はビジネス社会にもっとも適応する
・白黒はっきりつけたがる高知県人

などなど書かれています。(またまたあ、県民性なんて本当にあるんですか?)などと考えておりますと、さらに本のプロローグに「県民性をつくるのは風土と歴史」「宗教も県民性に大きく影響する」「よそ者にとって住みにくい街、住みやすい街」などなど書かれています。いよいよ興味が湧いてきまして、本題の人柄診断、私たちの地元「岐阜県人」のページを開いてみますと、県民性としてこのようなことが挙げられていました。

ー 岐阜県は大きく二つの地域に分けられる。山また山の飛騨地方は素朴で純粋な人柄となり、美濃地方は社交的だが自分本位なところがある。

ー 古くから「美濃を制する者が天下を制する」といわれたくらい、この地域は幾度も戦乱の舞台となり、他国の権力者によって支配されてきた。その歴史が、他国者には気を許さない美濃人の性格をつくり上げている。

ー 美濃の人は商売上手で、柔和な表情からは想像もつかない策略や奇策が飛び出したりする。しかし、自主性にやや欠けるところがあり、つねにバランスを考え、周囲の動きを見極める判断力はあるが、こうと決めたらとことんやりぬくといった一徹さや、先頭に立って集団をリードしていくような力強さがない。

ー どちらかといえば、要領のいいタイプということになるだろうか。

であるそうです。私たち岐阜県人としては大いに心当たりがありそうな人柄診断といえるかもしれませんね。

いや、それよりも気になったことが、となりの「長野県人」が5ページ「愛知県人」が12ページを費やしていたのに対して「岐阜県人」が3ページだったことです。県民性はともかく、この他県に不足する特徴のなさと地味さ加減こそ、我が愛すべき「岐阜県」の魅力であると敢えていえるのではないでしょうか。

そして何度でもいいますが、
岐阜県に琵琶湖はないんです。

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