あるネット記事で「ビデオテープ 2025年問題」という話題が取り上げられていました。記事によれば、今から6年前の2019年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が、2025年までにVHS方式のビデオテープなどの磁気テープの映像をデジタル化しないと、永久に見られなくなるという警告を出していたそうです。そもそも磁気テープの寿命は10年から30年、そして最も磁気テープが普及していたのが1990年代のため、そろそろ寿命が来るのがこの2025年頃になるというわけです。
ところがです、いざデジタル化するといえども映像のファイル化には専用の機械が必要なため、専門業者にダビングを依頼することになります。例えば6時間のテープをダビングすると、再生と同じ6時間を要するため、1本1,000円から数千円程度の費用がかかるそうです。
さらにいえば、ダビング後の新たな保存先となるDVDも湿気などで劣化し、USBメモリなどにも寿命があり、書き込み回数にも上限があるそうです。そう考えるとスマートフォンですら紛失や故障などデータを失う可能性のある危いものであり、もはや絶望的ともいえる問題かもしれませんね。
とくに私たちシニア世代にとっては他人事ではありません。すでに何をどこに保存しているのか見失っていることも多いようです。私たちの思い出や記録というものは、私たち自身の目の届く範囲でしか保存できないものかもしれません、そして数多くは残せないことも覚悟するべきです。結局のところカタチに残すことが一番かもしれませんね、ノートに書く、アルバムに綴じるなど。では映像はどう残したらいいのか?もしかしたら私たちの心の中にあればそれで良いのかも・・記憶で見る映像こそ最も素晴らしいともいえそうです。
このブログを書いている書斎の一角にある今となっては何を録画したのかもわからない数十本のVHSテープを眺めながら痛感することでもあります。