仏事の雑学⑥ 〜 お仏供

お仏壇、お内仏にはさまざまなお供え物がされます。しかしながらやみくもにお供えされているわけではありませんね。とくに私たちの浄土真宗ではお仏壇へのお供えは故人のためにするのではなく、阿弥陀さまへの感謝の気持ちを込めてお供えすることを理解しておくべきでしょう。

浄土真宗ではお仏壇にお供えするものとして、ろうそく、お香、華瓶(けびょう)、ご飯があげられます。華瓶とは水入れ、水差しのことで浄土真宗特有の仏具であり、樒(しきみ)の葉などを挿してお供えします。

そしてお供え物のご飯について。浄土真宗ではお仏壇にお供えするご飯のことを「お仏供(おぶく)」あるいは「お仏飯(おぶっぱん)」ともいいます。このお仏供をお供えする意味はとても重要です。誤解されがちですが、お仏供は仏さまの食事としてお供えしているものではありませんね。

お仏供には大切な意味が込められています。私たちが毎日いただいているご飯は当たり前にあるものではありません。料理する人、食べ物を買う人、それを売る人、買うお金をかせぐ人、食べ物を作る人、そして食べ物そのものとなった命。それだけ多くの人と命が、私の命を支えてくれている。自分勝手していい命ではありません。尊い命であるということ、私は生かされているということ。

それを気づかせていただき感謝を込めてお供えするものがお仏供であります。

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